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2000年に初版が発売され、2018年に韓国でも出版された美術家アキラ・ザ・ハスラーの『売男日記』。長らく入手困難だったこの本が、2025年1月にloneliness booksからリニューアル復刊を果たしました。復刊版はこれまでの内容を踏襲しつつ、新たに序文を書き下ろし。さらに写真がフルカラーになり、日本語、中国語(繁体字)、英語、韓国語の4言語を収録しています。 復刊を記念し、アキラさんと親交のある方々とのブックトーク・ツアーを開催。第1回は2024年12月18日(水)、渋谷のオン・サンデーズで、初版の『売男日記』出版に携わった和多利浩一さん(ワタリウム美術館キュレーター)とのトークです。 初版制作時のエピソードや当時の東京の空気、四半世紀にわたる歳月の中でアキラさんが感じてきたこと、和多利さんが見てきたアキラさんの姿など、様々な話が語られました。

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「作家とちゃんと喋りたい」と言って、アキラ君と会うアポをとったんです。 ドキドキしながら行きました。

アキラ:こんばんは、今日はお集まりいただきましてありがとうございます。うれしいです。『売男日記』の初版はもう24年前になるのか。信じられない。

和多利:四半世紀前ですね。

アキラ:本当に年を取りました。

和多利:まあまあ、お互いに。

アキラ:30歳だったんだなと思って。記憶が錯綜してるんですけど、僕が覚えている和多利さんと知り合ったきっかけは、たしか1999年かな。オオタファインアーツの展覧会?

和多利:そう。 タイトルは「売男日記」だった?

アキラ:あれはね、バイターズの「売女の休日」っていう。

和多利:そうだ。